bannar
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引き出し

「ゾーマ戦でヒットポイントがどんどんなくなっていくから、ベホマズン唱えまくってたらいつのまにかマジックポイントがなくなっちゃってさ、
 そしたら戦士も倒れちゃってザオリク唱えようにもMPないからジリ貧だったんだよね。FFみたいにエリクサーがあればいいのに、って思ったよ」


さて、上の文章を読んでその内容が完全にわかる人はどれくらいいるでしょうか?
自分と同じ世代の男性であれば大抵の人はわかると思います。
でも女性だとどうでしょう?中にはわかる方もいらっしゃるかもしれません。
でもわからない人も多いでしょう。
確実に自分の親の世代では何を言っているのか
さっぱりわからないというところだとおもいます。

これはドラゴンクエストでの状況を語っているものです。
ドラゴンクエストとって何?という方もいらっしゃるかもしれませんが、
要は一時代を築いたゲームです。


では何となくはわかっても、完全にはわからなかった、
もしくは何もわからなかったという方に質問です。
上の文章は何語で書かれていますか?

そう、日本語です。
日本語で書かれていても自分にとってなじみのないものはわからないものです。


何を言いたいのかというと、結局英会話も同じこと。

ある程度日常英会話が出来るようになってきて次にぶつかる壁というのがここかな、
とおもいます。
何となく相手の言っている事もわかるし、自分の言いたいことも完全に、
とはいえないけれどある程度伝える事が出来る。
でも満足いくほど会話が続かないとか、1対1ならいいんだけど、
ネイティブの友達同士が話している事がまったくわからない
ということに頭を悩ませるときがあると思います。

その原因は英語力にあるわけではなくて、
結局その話のバックグラウンドをどれだけ知っているか、ということも大きく関係あると
思っています。


日本でも友達同士が自分の知らない彼らの共通の友達の話しをしていて
訳がわからない、という経験はありませんか?
それと同じことです。共通項がないと会話はなかなか続かないものです。

ではその共通項には何があるのでしょう?
学生なら授業、先生、友達なんかがそうでしょう。
日常生活ではスポーツ、ニュース、他愛もない出来事などなど
数え上げたらきりがないほどです。

一緒に時間を過ごしている人どうしなら(例えばルームメート)、
長い時間を共にしているために共通項も多いでしょう。
ただ、会話の裏側には我々のしらない、その国の習慣、常識などが
色々と入っているのです。
だから時に会話がまったくわからない、と感じる事がでてきます。

ではどうしたらよいのでしょう。
慣れ?
それも事実です。
その地での生活を長くして、自分からも積極的に動く人(動かなくても可能ですが)なら
あせらずともじきに 状況がわかってきて昔よりも話がわかるということがあると思います。


他には自分の引き出しを増やすことです。
日常生活がとりあえず出来るほどの英会話が出来る人なら
(ほとんどの日本人は出来るレベル)
自分の好きなことに関してはある程度英語で話が出来ると思います。
それは全て言葉である必要はありません。
ボディーランゲージも立派なコミュニケーション手段です。
自分の興味のあるところを意識する、
というのもひとつ(私はこれが好き!というのを再認識する)ですし、
そこから自分の興味の範囲を広げていくといいと思います。

例えば僕はスポーツが好きです。
その中でも大学時代にしていた「ラクロス」はきっと死ぬまで何らかの形で関わっていくと
思うくらい思い入れがありますし、
それこそラクロスを知らないアメリカ人に熱弁をふるうことも出来ます。

でもアメフトの話になったらついていけません。どんな選手がいるのかも知らないし、何チームあるのかすら知りません。
でもここ南部ではアメフトは大事な生活の一部です。
会話を楽しむために自分は「アメフト」という引き出しを増やす必要があります。
少しずつ少しずつテレビを見たり、本を読んだりしてわからないことは
友達に聞いたりしています。
そのプロセスがすでに会話の種になっています。
友達が電話をしてきてくれて「今ESPN(スポーツ専門チャンネル)でアメフトの試合やっているよ。このチームはね~」
と説明をしてくれたりします。
自分が「アメフト」という引き出しをもっていなくてそのままでもいいや、と思っていたらこういった会話は生まれていないわけです。

自分の引き出しを増やしていけば、会話も弾むことですし、
人間としての幅も広がっていくのではないかな、と思っています。

なぜならこの引き出しはどこかで売っているものでも、何もしないで手に入るものではなくて
自分が動いて初めて手に入れる事が出来るものだから。

どれだけ自分の引き出しを増やせていけるか、積極的に動いていきたいと思う今日この頃です
 
   
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