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いんぐりっしゅ?

教員をしていたという経緯からよく留学について質問をされます。
多くは「英語」に関してですが。特に高校生くらいになると興味が出てくるのだと思います。事実自分もそうでした。
今回は「英語」について少し自分の思うところを書いてみようと思います。

英語圏に留学するのであれば必ず「英語」が必要になってきます。
「読む」「書く」「聞く」「話す」当然といえば当然です。

留学を考えていて、このページを見てくれている人の中で「英語のコミュニケーションに特に問題は無いよ」という方も
いらっしゃるかもしれませんが、多くの方は「ちょっと、というかかなり不安」と思っている方なのではないでしょうか。


では、質問です。

「あなたは英語ができますか?」


「そんなの無理だよ」
と思ったあなた。まずはその固定概念を打ち破りましょう。
日本人は平均的に高い英語力を持っていると考えます。

TOEFLについて

「でも日本人は世界的に見てもアジアの中でもTOEFL(Test of Engllish as a Foreign Language)が低い平均点じゃないの、
やっぱり日本人には英語は向かないんじゃないの?」

と心のどこかで思っている方もいらっしゃるかもしれません。(
(英語が話せるのとTOEFLとは関係ないとは言いませんが、当てにはならないところがあります。それは後で書きます)

確かに2002-3年度のデーターによると日本人の平均点はCBTで188点(ペーパーベース510点相当)。
これは北朝鮮についで30か国中29位となっています。
ちなみにアジアトップ3は 1位 シンガポール254点(約610点)、2位 インド 246点(約597点)、3位 フィリピン 229点 (約570点)
お隣り韓国の平均点は207点(543点)、中国213点(550点)です。

「ほら、やっぱり」

と思わないでください。これらの国とは日本はちょっと事情が違うのです。
まずトップ3の国々の共通点、それはかつてアメリカもしくはイギリスの植民地支配を受けていた国々ということ。
これらの国々ではいまだに英語が公用語、もしくはそれに準ずる形で使われている(つまり日常生活で使われているということ)
のだから当然のことです。

では韓国と中国はどうでしょう?
これらの国々と日本の違いは経済水準にあるといえます。
TOFELの受験料は130ドル(2004年現在)。日本円で約14300円(1ドル=110円換算)。
日本にいても「高いな」と思われる方も多いでしょう。
しかしながら経済水準が日本よりも低いこれらの国々において、この受験料は非常に高額なものとなります。
よって「真剣に留学を考えている、いわゆる「英語のできる人」が受験している」のです。

それに対して、日本の場合は実に幅広い受験者層となっています。
留学のためはもちろんのこと、力試しや皆がうけるからなど、その理由はさまざまです。
その中で平均点188点というのは、なかなかのハイスコアだと思いませんか?

さらに言えばたいていのアメリカの大学(undergraduate)は173点(500点)以上が出願条件となっているところが
多いわけですから、平均的な日本人は英語学力的にはこの基準をクリアしているというわけです。

参照記事 中田達也 TOEFLスコアアジア最下位の衝撃! All About Japan
http://allabout.co.jp/study/toeic/closeup/CU20011029E/index.htm

それでも「英語は聞き取れない!」

「確かに読み、書きはある程度できるけど、英語って聞き取りにくいんだよね。何を言っているのかわからない」

確かにリスニングは一番苦労するところだと思います。そして時間がかかります。
これは紛れも無い事実。

その理由は日本語がもつ音の幅にあります。
たとえば日本語の音の幅を「10」としましょう。そのとき英語の音の幅は「25」ほどになります。
大まかな数字で申し訳ないのですが「15」ほど聞きなれない音が含まれているのです。
これが聞き取りにくい原因。

では、それを克服するにはどうしたらよいのか。理由は簡単。その音に慣れてしまえばいいのです。
だからこればっかりはしょうがない、いっぱい聞きましょう。

それと同時に単語力の増強を行うのも非常に役立ちます、というよりやるべきです。
なぜなら知っている言葉なら認知しやすいから。

肩肘張らずに英語を聞いてみましょう。
自分は教材的なものもやりましたが、これって結構疲れるんですよね。集中してやるから1時間が限度。
こういうトレーニングも絶対に必要なのですが、1日のうち1時間ではちょっとたりません。
それに加えてやっていたのは、たとえば映画をみたり、雑誌を読んでいたり、掃除しているときなどにBGMとして
Inter FMなんかを流していました。これだけでもだいぶ変わってくるし、ふと単語が聞き取れたときなんてうれしいですよ!

英語が口から出てこないんですけど・・・

そりゃそうです。だって英語を話す筋肉と、日本語を話す筋肉って違うんですから。
ひょろ~っとした人が「100キロのもの持ちあげられないんです」といっているようなもんです。

先ほど「音」について書きました。英語には日本語が持っていない音があると。
ということは、それらの音を出すには普段使っていない顔の筋肉を使わなければいけないというわけです。

英語を喋っている人の口元、そして表情をよく見てください。
その後日本語を喋っている人を見てみましょう。
違いがわかりますか?
英語を喋っている人はより、口が大きく動いていることがわかると思います。
英語を喋るならそれを真似しないといけないわけです。
最初は恥ずかしいかもしれませんが、大きな声で音読するのがいい練習になります。
小さな声ではあまり筋肉を使わないことになってしまいますから、大きな声で。

そのときのコツは「ネイティブらしく」。
「でぃす いず あ ぺん」と読むのではなく、英語らしく。アクセントを真似しましょう。
(字であらわすことができなくてむずがゆい・・・」

たとえば同じ言葉でも、日本語で「やまださん」と呼ぶのと、外国人が「ya-Ma-da san」と呼ぶのではアクセントが違いますよね?
Maのところがすごく強く読まれている。
なりきるのが大事です。

語学はスポーツと同じ。
バスケットボールではじめからドリブルが上手な人はいないわけです。
NBA選手でも子供の頃はまりつきのようなドリブルをしていた時期があるわけです。
「だめだー」と思う暇があったら、英語のワンフレーズでも口ずさみましょう。
英語の歌なんか覚えて口ずさむなんていい練習になりますよ。

一番大事なこと

長々と書いてきましたが、これだけは覚えておいてほしいと思います。

言葉なんて無力です。
そこに心が入っていなければ。

どんなに語彙力があろうと、TOEFLの点数が高かろうと、「これを伝えたい」という気持ちがなければ伝わりません。
英語はあくまでコミュニケーションの手段、相手がいて初めて成り立つのです。

それがあれば多少言葉に詰まっても伝わるものです。
日本語を喋っていても完璧な日本語を喋っている人なんていないんですから。
間違えたり伝わらなかったりしても「あははっ、ごめんねー、日本人だからさぁ~。」くらいの気持ちで
笑い飛ばして、その単語を書き出してみたり、スペルを言ってみたりして、発音してもらい真似すればいいんです。


あともうひとつ、絶対に必要なこと。

それは「笑顔」

笑顔のあるところに人は集まります。

英語を話せるようになりたいと思っているのは、その先に何か見ているものがあるから。
そうしたら「むすっ」としている理由はないですよね!

大学・もしくは大学院に留学するのはただの会話とは違い、大変な思いをすることも多いと思います。
でもそれは承知で留学という決断をしているはず。
笑っていればいいことがありますよ。
「笑う門には福来る」ってね。

Don't worry. Be happy!!

 
   
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